墨田区出身の女性院長による、地域の中で身近にかかりやすい歯科医院をつくり、歯科医療を通して皆さまの健康に貢献していくことを目指しています。
口腔領域の悩みが生じたときに、初めに相談しやすい歯科分野のプライマリ・ケア医としてむし歯や歯周病といった歯科疾患の治療から小児の成長発育分野、審美分野、老年分野まで幅広く対応しています。

高齢者の多い当地域におけるプライマリ・ケアの一環として、花うつぎ訪問歯科診療部を立ち上げ、在宅での歯科診療に力を入れています。

在宅での歯科診療は、患者さまの状況を改善する治療のみではなく、現状を維持するための口腔ケアや口腔の機能低下を緩やかにする口腔機能訓練ということも含まれます。
在宅診療は治療のゴールや方針に柔軟性が必要になりますが、患者さまとそのご家族さまのご意向に耳を傾け、エビデンスに基づいた治療法の選択肢をご提供し、共に目標を決めていきます。
こうした共同意思決定(SDM)を大切に、誠実に歯科診療を行なっています。

診察の過程で高度な専門性が必要と判断した場合は、高度専門医療機関および専門医への紹介・対診を行う場合があります。
患者さまとそのご家族さまにとって最善の方法をご提案するように努めています。

訪問歯科診療Q&A

口腔ケア、リハビリのみの利用は可能ですか。

可能です。
歯科医師により口腔内状況の診査診断を行いながら専門的口腔ケアを行います。
それに則り診療をすすめていきます。

痛みがある場合、すぐ診てもらえますか。

ご連絡後、可能な限り最短でご都合の良い日時にお伺いいたします。

治療の際に必要なものはありますか。
保険証、お薬手帳、もしあれば使用している入れ歯・口腔ケア用品をご用意ください。
電源(コンセント)、流しをお借りする場合がございます。
1回の治療時間はどのくらいですか。

20分~30分程度です。
患者さまのご状況に合わせてご負担の少ない診療時間を考慮します。

訪問歯科診療の頻度はどれくらいですか。

週に1回を目安に、患者さまとご家族さまの状況と必要に応じて、ご相談・ご提案いたします。

訪問診療の対象を教えてください。

要介護、ご病気などで一般通院が困難な方。
ご自宅等、患者さまが寝泊まりをしている場所にお伺いが可能です。
訪問歯科診療は医院所在地の半径16kmまでお伺いが可能ですが、現在当院では主に墨田区の診療に限らせていただいています。

自由診療は可能ですか。

可能です。
これまで使用してきた義歯と同じものを使用したい。
嚙みごこちや舌ざわりがいい入れ歯にしたい、
といったご要望をお受けしています。

訪問時、家族の立ち会いは必要ですか。

可能な限りお願いしています。
診療がすすみ安定してからは、ご負担が少ないようにご相談していきます。

外来診療との併用、訪問診療から外来診療への切り替えは可能ですか。

安全かつ確実に診療をすすめるために、診療内容と患者さまの全身状態に応じて一部外来診療を併せて行うご提案をする場合がございます。
また、訪問診療から開始した患者さまが外来診療に来られるまで回復し、通院をリハビリの一環として楽しみにしてくださるケースもございます。
患者さまに合った方法で歯科診療と専門的口腔ケアを取り入れていただけるよう、ご相談が可能です。

口腔ケアの指導とは、どのようなことを行いますか?

初診時または診療開始の早い段階でご本人および介助者さまに、その方の口腔状況・全身状態に合った口腔ケアの方法をお伝えします。
これは毎日のお口の清掃状況が治療の進み具合に影響してくるためです。
その際に使用する口腔ケア用品(歯ブラシやペーストなど)は、お一人おひとりに合ったものを歯科医師が選び、
それを実際に使用しながらわかりやすく説明します。
その後に同じものを探したり買いに出たりする負担がないよう、そのまま差し上げますので、その日から継続してお使いください。
さらにご希望の方には、口腔衛生用品および予防歯科関連商品の販売が可能です。
義歯の洗浄用品ケース、歯間ブラシや家庭用フッ素入り洗口剤など必要な歯科関連商品・歯科専売品をお持ち込みいたします。
ご本人と介助者さまが、口腔ケアを継続するにあたり生じるご負担の軽減にご活用ください。

ケアプランに歯科を入れるメリットはなんですか。

全身疾患の予防と改善に、口腔ケアが効果的である多くの研究成果が発表されています。
アルツハイマー型認知症との関連や腸内細菌叢への影響、インフルエンザや新型コロナウイルス感染症等の罹患率減少、
口腔がんおよび食道がんのリスク減少、術前術後の合併症予防と入院時間の短縮に顕著な差があることが明らかになっていま
また歯科の介入により、口腔機能の回復と痛みの除去をし、QOLを向上させます。
経口摂取を促すことによる栄養状態の安定と改善を図り、健康寿命の延伸に寄与します。

歯垢の中の細菌は、なぜ全身疾患を引き起こすのでしょうか。

口腔粘膜の炎症から、細菌が血液中に侵入し菌血症を生じます。
さらに高齢者や免疫不全の方では菌血症から敗血症に移行するリスクが上がります。
心疾患の方の心臓内に留まれば心内膜炎となり、嚥下及び咳反射が低下している方では
細菌を含む唾液を知らないうちに誤嚥することがあり(不顕性誤嚥)、肺で定着し肺炎を引き起こすことがあります。

経口摂取していない場合でも、口腔ケアは必要でしょうか。

経管・経腸栄養等を行っている場合、口から食物を摂取していないため口腔ケアは不要だと誤解されがちです。
しかし、皮膚に垢がたまるように経口摂取をしていなくても口腔粘膜の老廃物や痰などがたまっています。
唾液分泌の低下に伴い、口腔内細菌の増殖も起こり、経口摂取の方と比較しても経管栄養の方の方が誤嚥性肺炎になりやすいといわれています。
したがって、口腔ケアが必要ですので毎日行うことを推奨します。

墨田区の訪問歯科診療事業のご案内

当院では、墨田区の在宅高齢者訪問歯科診療事業に協力をしています。
歯科医院への通院が困難な、介護を要する高齢者の方を対象とした歯科の往診です。
区から依頼を受けた地域の歯科医師が、訪問し診察をします。

必要な治療やケアを受け、お口の状態を良好に保つことは、全身の健康に良い影響を与えます。
清潔な口腔内にすることで、誤えん性肺炎の予防にもつながります。