抜歯した歯を入れる乳歯(永久歯)ハウス。
小さい方が乳歯用
大きい方が永久歯用です。

乳歯抜歯をしたお子さま、
抜けた歯を見せにきてくれたお子さまには
好きな色の乳歯ハウスに入れてお返ししています。
腕につけるバンドやデコレーションのシールも選べるので
生え変わりの記念に楽しんでくださいね。
また、
永久歯の抜歯(抜けてしまった症例も含め)の際も外来診療・訪問診療いずれもケースに入れてお返ししています。(お断りがない限り)
乳歯のあった数年間もかけがえのない時間ですが、何十年も自分と共にあった永久歯。
自分の身体を離れたとしても、
自分の一部であったことに変わりはありません。
ですから、どんなときも大切に扱いたいと思っています。
抜歯という治療法を選択するときも
何度も説明と傾聴と相談を重ね、
慎重に決断します。
ご本人やご家族が
歯を失った喪失感よりも
その後に新しい歯が入ることや
快適な日常が過ごせることを
前向きに思えた段階でおこないます。
歯を抜く・歯が抜けたという事実であっても
その後に安心と希望がともにありますように。
–
以前美容院で、美容師さんが
「私たちはカットして床に落ちた髪は踏まないんです。
床に落ちた毛を踏むと滑って危ないという
安全上の理由もあるのですけれど、
先程までお客さまの頭にあった大切な身体の一部だから、それを足で踏むことはしないという礼儀なんです。」
と教えてくださったことがありました。
その話を聞いたときに、
自分の身体に変化を加える術をお願いするのであればそのような考えを持つ方に依頼したいと思ったと共に、身体の一部に刃物をあてるものとしての心構えを今一度教えていただいた気持ちになりました。
歯や髪はなくても生きていけるものかもしれません。
それでも大切に配慮し
いつも丁寧に扱うことは
人間の尊厳を考えることだと思っています。