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雪と梅花

訪問診療の道すがら、近くの神社に梅の花をみつけました。
吹雪の積雪から青空の広がる晴天この1週間の東京の空模様の変化を感じます。

春が旬のお花はたくさんありますが、

まだ寒さの厳しいなかで
春の訪れを告げるように花を咲かせ、
夏の到来を迎えるように実をつける、

“梅”が好きです。

梅の花言葉を調べたところ、

「忍耐」
「上品」
「高潔」
「忠実」

英語圏では
-fidelity(忠実)
-Keep your promise(約束を守る)
-beauty and longevity(美と長寿)

と記載がありました。

花は文字やことばを発するわけではないですから、
その姿や様子をみて言葉が選ばれ
意味を付けられることは、
とても趣があることだと思います。

ちなみに、
梅花空木(バイカウツギ)という
夏に咲くお花があります。

その花言葉は
「気品」
「思い出」
です。

私の医院作りは
幼い頃の”思い出”がベースになっています。

昭和の家庭。
親戚や友人知人ご近所の方、近隣の先生方、
多くの人が集まる自宅併設の診療室(診療室併設の自宅、かもしれません)で育ちました。

玄関前には牛乳箱と技工箱が並べて置かれ、
夕方にはお豆腐やきび団子を売りにくる声、
夜には火の用心の木打ちの音や焼き芋販売が聞こえる、
下町の歯医者さんでした。

朝出かけるときに牛乳屋さんと技工士さんにすれ違い
夕方帰るとお惣菜屋さんとまた技工士さんとすれ違い、
ご挨拶をします。
夜になり診療を終えた先生方が集まる日は
眠い目をこすりながらご挨拶。
そんな子ども時代でした。

多くの方との関わりの中で、
歯科医院というものが
あたたかく愛情深いものとなり、
“思い出”が作られていきました。

あたたかく誠実な歯科診療を行うことが
“守りたい約束”です。