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化粧整容療法

介護分野に化粧整容療法というケアがあります。
整容とは、身だしなみを整えることを言いADL(Activity of daily living:日常生活動作)に分類されます。

口をきれいにする。
という要素をもつ
化粧と口腔ケアを、
整容動作として融合させることで、オーラルフレイル予防に活かしていくことができます。

写真の、カネボウメディアリュクスさんの口紅ケースは3種類から選択できます。
初めて見たとき、その配慮に驚きました。

・重たいバッグを少しでも軽くする細く小さいケース。
指先が効きづらくても開けやすいフォルムがついたケース。
握力が少なくても力が込めやすい太く重りの入ったケース。

目的や身体の状態に合わせて
選ぶことができます。

色のネーミングもステキで
写真の、それぞれ細い方から

華やぎの赤
おしゃべりな赤
ごきげんな赤

をセットしています。

年齢、疾病やハンディキャップの有無に関わらず
お気に入りの”あか”色を
お分けできたらと思います。

化粧整容療法にご興味のある方、ご家族さま、多職種の皆さま。
ご相談ください。



機能的口腔ケアは口腔機能(笑う・話す・食べる・表情を作る・呼吸する)を維持・増進させることが目的です。

化粧・整容に加え身体的ケアも含めた整容動作を、自立支援のもとに残存機能をいかしながら、
“本人による動作”をサポートすることで、心身機能の向上やQOLの維持・向上を目指します。

化粧をする動作によって
三角筋、上腕二頭筋を、
容器を扱う動作によって
総指伸筋、浅指屈筋、第一背側骨間筋を使うため、
手と腕の筋力維持につながります。
容器を開け、化粧水などの液体をを出し、顔に塗布する
という一連の動作が
トレーニングになります。

実際の負荷として、
化粧による動作は食事動作の2、3倍の筋肉を使うということがわかっているそうです。

化粧動作より食事動作のほうが筋力の負荷が小さいため、
化粧動作ができるようになると、食事の自立度が上がるという結果もでています。

オーラルフレイルの前段階として、口腔リテラシーの低下が挙げられています。
口腔リテラシーとは口腔への関心度に結びつきます。
オーラルフレイルと口腔機能低下症への進行を予防するために意識を保つことは重要です。

QOL(生活の質)とは、
「日常生活や社会生活のあり方を自らの意思で決定し、生活目標や生活様式を選択できることであり、本人が身体的、精神的、社会的、文化的に満足できる豊かな生活」と定義されています。

化粧整容により、
心理的精神的な変化と、
動作の継続による身体機能の維持・向上が期待できます。
さらに、身だしなみを意識することで、自分と他人に興味・関心をもち、社会性・社交性の維持にもつながります。


ご自身に
誇りと自信をもって毎日を過ごしていただくため、
ひとの尊厳 としての整容をおすすめするとともに、
誰と比べるわけでもない
「自分のなかの1番キレイ」
をお手伝いしたいと思います。