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スウェーデン歯科研修④高齢者施設での訪問歯科診療

高齢者施設での訪問歯科診療研修。

普段私も訪問歯科診療をおこなっているため、とても楽しみにしていた研修の一つ。
国によってどんな”違い”があるのか、何か違いがあるのなら知りたいと思っていました。

リリアナ先生とアイリーンさん。


このチームに加わらせていただき訪問します。

車で高齢者施設へ向かいます。朝は渋滞。30kmくらい距離があるそうです。日本だと16km圏内なので遠く感じます。遠方の場合、状況によっては向こうでステイして診療するチームもあるそうです。
車はおなじみのロゴ、日本車トヨタカローラ。
いつもの道が工事中で、まわり道。訪問診療あるある。

到着すると準備をして診療開始です。
私も同じユニフォームを着て、同行させてもらいました。

レクリエーションの案内。
コンサートやカラオケ、クラフト。国は違えど、楽しみはだいたい同じ。

「おはようございます!」「まだ、準備ができてないのよ。」「あとで戻ってきますね。ごゆっくり!」

「歯、抜きたくないよ。だめ?」
「無理にしなくてもいいですよ。よく清潔にしましょう。むし歯のところは在宅でやれる範囲で修復しましょうね」
[#ナカニシ のビバメイト(歯を削ったり入れ歯を直したりする歯科医療機器)に#gc のフジナイン(むし歯を削った穴につめる材料)で切削修復。
歯間ブラシや歯ブラシは#tepe 。
私も同じものを使って診療しているので、嬉しかったです。]

(先生がご紹介してくれて)「あらあら、遠くから。おはよう、日本さん!」
「調子はいいってわけではないけど、まあまあいいかしら。」「よかった、よかった。」

初診の方「入れ歯?最近はずしてないなぁ。」
「はずして診てみましょう。」
(ご自身でも先生でもはずれない)
「…次回、もう一度やってみましょう。」
(しばらくして、患者さまご自身が力をこめてひっぱる)
「取れた!」
義歯内面に起こっていること。
口腔粘膜に起こっていること。
世界共通。
介護スタッフに、口腔ケアと義歯清掃のアドバイスをします。口腔内状況と必要なことを記載してバスルームに貼ります。
万国共通で #多職種連携 が大切。

入れ歯使用なし、無歯顎(歯が一本もない)患者さま。
「よく、噛めるよ。」
「痛いところはないですか?清潔を保ちましょう。この調子で!」
それが心地よいなら、そのまま。
望まないことはせず。

家族写真、若いころの写真、ご先祖の写真。
手作りの手芸品、手編みのセーター、
クロスワードパズル、フラワーアレンジメント。
お部屋にあるものは、スウェーデンも日本も同じ。
(※お部屋の写真を患者さま、先生共に快諾してくださいました。ありがとうございます。)



リリアナ先生と私の診療スタイルがとても似ていて、見学させていただいてすごく心地よかったです。

「何かアドバイスあったら、教えて!」
「普段はこういうとき、どういうふうに診療している?」
「その治療、どういうふうにするの?知りたい!」
診療の合間や移動中に、このような声がけをしてくださいます。
ここでは、こうなの。私はこうしてるの。という接し方ではなく、

せっかくのこの機会、共に学びましょう。
お互いの知識や技術を共有しましょう!

という、
リリアナ先生の寛容で優秀なお人柄と
アイリーンさんのあたたかいお気遣いときめ細やかな説明のおかげで、
とても有意義で学びの多い研修になりました。


リリアナ先生と私は共に10代女子を持つママ歯科医師。

ランチをしながら、車内で、移動中、
診療のこと、働き方のこと。家庭のこと。
たくさんのお話をしました。

すてきな出会いに、感謝しています。


スウェーデンと日本。
診療に、患者さまに、医療者に、介護者に
どんな違いがあるのかな、何か違いがあるのかなと思っていました。

あえてあげるとするならば、
生物学的骨格と生活様式。

それぞれが互いに尊重しあい
敬意をもって接する。

相手の望むことを大切に、
自分のもつ能力を惜しみなく発揮し
感謝をもって受け取る。

思ったより
思った以上に
思ったとおりに
私たちは “同じ” でした。